いきかたのデザイン Vol 18 《お話会はみんなのもの》水戸でのコミュニティと在宅医療のお話し会は3年目に入り、情報が伝わるとともに各地から問い合わせが入りはじめた。 近隣市町村へは、数回"出前"を行い住民のみなさんと語り合い、共感を生みながら、それぞれの地域が自分事で考えるきっかけとなっている。2016.09.26 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol17 《水戸モデルをつなげる》》住民による「いきかたデザイン=水戸モデル」は、現在水戸市内32コミュニティ区のうち、8地区でお話会な継続開催を行っている。 その中で「うちの地区ではやってないから」と、他の地区から参加される方も少なくない。また、遠方より「どんな風に開催されているのか体験したい」と来られる方もいらっしゃる。 昨年(2015年)11月、長崎市で開催された日本公衆衛生学会で水戸での取り組みを茨城県看護協会の方々と一緒に発表した。2016.09.19 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol16 《ラジオを通して》コミュニティと在宅医療のお話会の活動はラジオでも取り上げていただいている。茨城放送IBSiラジオ「ミツコdeリラックス」毎月第2金曜日17時すぎから放送されているが、茨城全県域に流れる情報バラエティ番組の1コーナーで現在3年目を迎えている。2016.09.12 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol15 《最期は家族よりも友達といたい?!》S地区お話し会に参加されたEさん(80代女性 母娘)のいきかたのデザイン もし、余命半年と告げられたら自宅での最期を希望しますか?の問いかけに、娘さんと参加されていたEさんが、「自宅より何より、仲間と一緒に過ごしたい!家族とよりも。」(一緒に参加している娘を横目で見ながら)お伺いすれば40年間、市民センターで卓球サークルを続けておられ、仲間と共に元気に過ごされていらっしゃるとのこと。まさに地域のつながりは満点。まだまだ、健康でありつづけることばかり考えられていた。しかし、在宅医療・ケアのことになると全くと言っていいほどご存知なく、娘さんに頼り切り。ご自身がどうしたいのかもよくわからず、「友達が一番!」と、いきなりびっくりするよう...2016.08.29 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol14 《認知症の母のことで来ました。》Y地区お話し会に参加されたDさん(30代男性 母親との二人暮らし)のいきかたのデザイン この日は在宅看取りの現状を踏まえながらお話し会をすすめているとDさん「認知症の母を自宅で一人にしています。心配なのでポイントだけ聞いてすぐにでも戻りたいのですが」と、発言された。回覧をご覧になり初めて参加されたとのこと。「そうなのですね。この会はテーブルのグループで話しながら、各々が思いを確認していくスタイルで、個別の具体的な相談は終了後、専門職の方が聞いてくださいますので、ご一緒に話を」Dさん「私は在宅医療が使えるかどうか知りたいのと、医療機関を教えてもらえばいいのですが」と、少し苛立つ様子で話された。「ご心配ですね。認知症は地域の協力も必要...2016.08.25 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol13 《夫婦で参加し初めて知った互いの思い》S地区お話し会に参加されたCさん(70代前半ご夫妻)のいきかたのデザインCさんご夫妻は、各々趣味を持ち友人に囲まれ、日々楽しく元気に過ごされている。スポーツクラブ、社会人大学、舞踊、旅行と多彩で活動予定もいっぱい。そうした中、お話し会の情報を知り「どんな様子なのだろうか?」と、いつも一緒に活動している友人とご夫妻で参加された。お話し会では、新たなつながりができればと、可能であれば知り合いは別のテーブルに分かれて座っていただいている。Cさんご夫妻も、それぞれ別なテーブルで会話を楽しまれた。参加者の皆さんに、「その時が来れば、あなたは在宅医療・ケアを望みますか?それとも、病院?施設?でしょうか?」と投げかけ、順番に手を挙げていただいた。...2016.08.22 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol12 《元の同僚へも伝えたい》F地区お話し会に参加されたBさん(60代後半男性)のいきかたのデザイン 地元の企業に勤められていたBさんは、退職後も、地域のコミュニティ、職場のOB会の参加と忙しい毎日を送られていた。たまたま、回覧で見かけたお話し会の案内。「在宅医療?どんなものだろうか?」と思われ参加された。F地区は昭和50年代に造成されたニュータウンで、住民層もほぼ同世代な方が多く、子育て、教育、介護、環境と同じ課題を経験されてきた地区である。そして今、自分たちの老後のいきかたに向き合うようになり、お話し会でも自分事として捉える方が多いように感じる。Bさんもまさにその状況で、"これから"に向き合っていらした。当初は知識・情報を知りたいようであったが、話が進むに...2016.08.18 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol11 《出会いが生き方、逝き方を変える》T地区お話し会に参加されたAさん(70代後半男性)のいきかたのデザイン「私の妻は十数年前にパーキンソン病を発症し長年自宅で療養生活を送っていました。はじめの頃は入退院を繰り返し、介助をしながら病状の安定をはかっていましたが、ある時、病院の看護師さんから訪問看護のことを教えていただき、家族の協力の上、試みてみることにしました。もちろん、大変なこともありましたが亡くなるまでの数年間、最期まで豊かな時間を過ごすことかできました。在宅医療・ケアに出会えて本当に良かったと思います。」と、お話いただき、参加者全員が想い出に心打たれ、家族愛、地域愛、関係者への感謝の心を共有した。在宅医療・ケアの事業案内も大切だが、こうした経験者の話を身近に伺うこ...2016.08.15 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザインVol10《地域包括ケアシステムは地域の皆が創る「いきかたのデザイン」》 本コラムでは、これまで「コミュニティと在宅医療のお話し会」が、どのように始まり水戸の地域で根づいてきたのか、また、お話し会の時間が、"一人ひとりがどうありたいのか"を考える機会につながってきたことを述べてきた。 その中で、地域包括ケアを見据え、任意団体で主体的な活動をしているのが『水戸在宅ケアネットワーク』であり、地域になくてはならない存在になりつつある。 行政がバックアップしながら、地域の暮らしに専門職が寄り添うことは、住民にとってどれだけ心強く、これからが描きやすいか想像される。 地域包括ケアシステムは、できると思えばできるし、難しいと思えばできない。まして、年度単位で進むものではない。それは、行政、医療介護関係者が決めること...2016.08.10 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザイン Vol9 《いきかたのデザインのはじまり~サンデルさんも?》「コミュニティと在宅医療のお話し会」は、講演会や講演会、研修会ではなく、参加者一人ひとりの思いを語り合うスタイルを目指している。今、地域でどの分野にも共通して必要なことはコミュニケーションをより深めていくことにある。そして、住民一人ひとりが地域で暮らすこと、自分でできることをしっかりと考えることにある。地域社会を考える上で、マイケル サンデル教授(ハーバード大学)の論理、実践はつながることが多く、水戸での実践へ考え方を導入している。2016.08.01 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザイン Vol8 《住民主催、民間事業者共催、行政協力の体制へ》"地域のルール"が少しずつわかりはじめ、歩いていると、お話し会開催の相談が地域から入りはじめた。コミュニティにとって、在宅医療、ケアは気になるテーマなのである。とりわけ、一人暮らしの方が多い地区では喫緊の課題であった。その一つ、石川地区の飯田連合町内会長から連絡をいただいた。「うちの地区は一人暮らしが多くてね、在宅医療やケアが必要になると思うのだが、どういうふうに会を開催されるのでしょうか?」「形式は教えるというのではなく、会話をすすめながらご自身がどうありたいなか、そのためにはどうしていけば良いのかを考えるスタイルです」「なんかよくわからないのですが」「近々、常磐地区で開催されますので一度ご参加していただければ雰囲気がつかめると思...2016.07.19 03:00にんべん寄稿コラム
いきかたのデザイン Vol7 《個々の、地域の主体性》新荘、常磐地区での開催後、石川、新原、双葉台、渡里と隣接地区を歩いた。水戸市内は広く、環境は違い、進めるにあたっては二地区と同様につながりを確認しながら"地域のルール"を聞いて回った。そして、双葉台地区の開催が決まった。双葉台は、昭和50~60年代に開発された団地で、戸建住宅と公営集合住宅、ショッピングモールが街区に配置されたニュータウンである。しかし、子供が独立し、徐々に人口構成が変わり、ご夫婦或いはお一人で暮らされているケースが多くなってきた。できる限り自分でかんばれるようにと、地域のつながりを大切にしながら、医療・福祉環境を知っておこうと各々が行動に移されようとしていた。2016.07.04 03:00にんべん寄稿コラム